悪人の定義は色々あるけど今回は組織のトップに君臨して、国もしくはチームを自身の思いのままに動かした偉人を紹介していこうと思います。事情もあるかもしれませんが、彼らの政策は失敗に終わり、何千万人に及ぶ犠牲者が出ました。胸糞悪い事例ばかりですが、これらの失敗から人類が学んで成長していると思うので彼らの失敗は、これからも語り継がれなくてはならないと思います。
アドルフ・ヒトラー
(1889〜1945)
第二次世界大戦を引き起こして、ホロコーストと呼ばれるユダヤ人を対象にした大量虐殺を招いたドイツの首相。雄弁な演説によって政治家として成り上がったヒトラーは、第一次世界大戦によって疲弊していたドイツを思いのままに操った。他の政敵を否定して、国民を上手く捲し立てると、自ら首相となり、瞬く間に独裁国家とした。指導者ヒトラーの被害者は何千万人にも及ぶと言われている。
ヨセフ・スターリン
(1879〜1953)
ソビエト連邦の最高司令官。ソ連での社会主義を達成して農業国から工業国にすることで、アメリカにも劣らない大国の建国を目指した。スターリンは5カ年計画を実施して、あらゆる経済を政府がコントロールすることを強いた。強引な政策に反対する者も多く、その殆どを粛清した。
ムッソリーニ
(1883〜1945)
ファシズムを掲げてイタリアを掌握した首相。レーニンやヒトラーと交流があって影響を受けたらしく、第一次世界大戦が集結したのちにローマに進軍して、政権を乗っ取った。当初はアメリカやイギリスから褒められるくらい内政と外交が上手く回していた。しかし、第二次世界大戦が勃発してナチスドイツや有利であると判断すると、ドイツ勢として戦争に参加して、ユダヤ人の差別などヒトラーを模範した。戦争が不利になると政権を追い出されて、ヒトラーに匿われたが、その最後は愛人と共に吊るされて殺された。
ポル・ポト
(1928〜1998)
カンボジアの政治家であり首相でもあった。カンボジア虐殺を行ったことで有名。ポル・ポトは原始共産主義を理想としてカンボジアの人々が従来の山岳先住民のように自給自足で生きていくことを目指した。学校、病院、工場を閉鎖して、貨幣そのものまで廃止した。都市の住民にも農村への移住を強制した。これは高齢者、妊婦、病人なども対象で例外はなかった。国民に文明の退化を強いたポル・ポトであるが本人がメルセデスベンツを乗り回してたと言う。当たり前に反対の声が上がるが、ポルポトは大量虐殺をした。また知識人を嫌悪して、高学歴やメガネをかけて頭が良さそうな人物まで、積極的に殺害した。
チャールズ・マンソン
(1934〜2017)
チャールズ・マンソンは、マンソンファミリーたるヒッピーを率いて、女優シャロンテートを含めた9件の殺人事件を起こしたことで有名である。黒人が蜂起して白人を全滅させる戦争「ヘルタースケルター」が起こることをファミリーに言い聞かせて、軍事訓練を行っていたと言う。チャールズ・マンソンは悪の象徴してアメリカのサブカルチャーに大きな影響を与える事になる。マンソン自身がミュージシャンだったので、彼の楽曲はガンズアンドローゼンスやマリリンマンソンなどに数十年に渡って、カバーされることになり、マンソンファミリーの事件は2019年には「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」で映画化された。
カダフィ大佐
(1942〜2011)
リビア革命の指導者で事実上の独裁者。軍事クーデターによって僅か27歳にして政権を手に入れた。アラブ民族と社会主義を融合させて独自の国家体制で統治を推進した。当時のエジプトの大統領から「頭のてっぺんから足の爪の先まで狂ってる」と言われるくらいトチ狂った人物であった。核兵器の購入の検討からアメリカに対してテロ支援など、過激な面が際立った。
パブロ・エスコバル
(1949〜1993)
コロンビアの麻薬王。メデジンカルテルの創設者でアメリカでのコカイン市場を独占した。300億を超える総資産を手にしたことからも史上最も裕福な犯罪者とも言われている。国内外の敵、競合や警察、裁判官、地元住民、政治家、の殺人や暗殺に関与して、コロンビアを殺戮の国にした。
レオポルド2世
(1835〜1909)
ベルギーの王。コンゴの統治で悪名を轟かせたことで、「ヨーロッパ最悪の宗主」と言われてしまった。即位以前から植民地の獲得に強い関心を持っていたようで、コンゴの調査をしていた。コンゴを私有地にすることを発表して列強に認められた。こうして、レオポルトの私有地として、コンゴ自由国は建国した。治世の前半は奴隷商人から黒人を守り、鉄道を敷設するなどコンゴの近代化に努めた。しかし、ベルギー議員から認めらなくて、私財を投資していたことで次第に利益の回収に焦るようになり、黒人に過酷な労働を強制した。ノルマを達成できなければ手足を切断させたとされる。3000万人の国民は900万人まで減少したとか。イギリスなどから批判されたことで、コンゴをベルギー国家に委託した。
朱元璋
(1328〜1398)
農民から出世をしていき皇帝にまで上り詰めた。中国歴史上でも二人しかいない偉業である。英雄としての側面が強いが、朱元璋は暴君としての一面も有名であった。30年間も皇帝として君臨できたのも、絶え間なく粛清をしてきたのも理由の一つだろう。自身のコンプレックスを理由に『光』『禿』の字を使っただけで粛清の対象になるのだから恐ろしいことだ。晩年は後継者の息子のために大粛清を開始して、3万人を殺害した。
毛沢東
(1893〜1976)
中華人民共和国を建国した革命家。大躍進政策によって農作物と鉄鋼製品の増産を強制した。非科学的な増産方法、雀など農作物の生産に邪魔となる生物を駆除したことで生態バランス崩れて、虫が大量に発生して、農作物が育たない結果となり、推定で1500万から5000万人が飢餓で亡くなってしまった。このことでヒトラーやスタリーンと並んで『世界三大大量殺戮者』に数えられた。