チキンのネタ倉庫

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『鬼滅の刃』上弦の鬼の元ネタ解説

鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

今回は上弦の鬼の元ネタを解説していこうと思う。今更ながら鬼滅の刃を説明する必要はないでしょう。コミックスは全23巻で1億冊も発行されて、(2021年の段階)劇場版は物語の中盤を描いたものなのに、400億を超えて日本歴代興行入手で一位を獲得している。とんでもない漫画なのだ。連載を終えているにも関わらず、現在も人気が衰える様子はない。

 

 今回は鬼滅の刃に登場する強敵「上弦の鬼」の元ネタが疫病の関係するようので、まとめてみようと思います。本来の鬼は病や天災などの厄災を具現化したものである。

 

www.chickennoneta.com

 

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なので鬼滅に登場する鬼が、何かしらの疫病と関連している事は何ら不思議でない。そんな作中の鬼を全て作り出した鬼舞辻無惨も「がん細胞」がモデルになっているとか。

 

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感染症に関しては以前にも書いたことがあります。ではよろしくお願いします。

 

 

 


上弦の陸 堕姫(だき)、妓夫太郎(ぎゅうたろう)

 

吉原を根城にする兄妹の鬼。二人で一対の鬼ようで、同時に狩らなければ消滅しない。妹の堕姫よりも、兄である妓夫太郎が真の上弦の陸なので、強さには差がある。母親の梅毒に罹患していた事で、兄は醜い容姿で生まれたが、反面、妹は美しい容姿で生まれた事で、遊女として人気を博していた。しかし兄を侮辱された事で、客に暴力を振るった。この事で、妹は生きながら焼かれてしまう。そんな時に、上弦の弐である童磨に出会い鬼になった。

 

モデルになった疫病は『梅毒』

 

梅毒は性病の一つで、性行為によって罹患する恐れがある。人間の3大欲求である性欲に関連する病なので、歴史を遡ると多くの偉人が、罹患していたと記録が残っている。なかでも有名なのはニーチェだ。彼は梅毒による精神疾患によって、排泄物を撒き散らし、口にしてから、亡くなった。

 

 

上弦の伍 玉壺(ぎょっこ)

 

壺と体が一体化した鬼で、頭からも腕が生えている異形の鬼である。壺を使ったトリッキー戦術を用いる。神出鬼没に出現する壺から壺に移動するなど、実力は高い。芸術家を自称しているので、他人に作品を批判されると激怒する。人間でだった頃は漁村で育った。猟奇的な一面は人間の頃からで、子供を殺して壺につめた事で、その親に滅多刺しにされたようだ。瀕死になっていると無惨に助けられた。

 

モデルになった疫病は『アメーバ赤痢』

 

アメーバ赤痢は消化系の伝染病である。世界各地で見れる病であるが、熱帯や亜熱帯で多く見られるようだ。感染するとイチゴゼリー状の便が排出される。水質汚染が発生の原因とされているが、性行為でも罹患する恐れがある。

 

上弦の肆 半天狗(はんてんぐ)

 

見た目はだたの老人で、常に何かに怯えてる。かつ常に被害者面をする嫌な性格をしている。人間だった頃も自分の都合の良い解釈で事実をねじ曲げて、常に被害者であると、平気で嘘をついてた。その戦闘スタイルは、「喜怒哀楽」と感情から分裂体を作り出して、本体は小さくなり隠れていると言うものである。臆病な性格である為に用意周到で狡猾。

 

 

モデルになった疫病は『ハンセン病』

 

ライ病とも呼ばれる感染症で、感染力は低い。しかし、感染すると肌が分厚くなり、手足が不自由になる。見た目に大きな変化が見られるので、中世ヨーロッパでは、市民権の剥奪、結婚の禁止、就業の禁止されて隔離される扱いを受けていた。現代ではほぼ罹患することがない病気である。


上弦の参 猗窩座(あかざ)

 

作中で初めて登場した上弦の鬼で、炎柱の煉󠄁獄杏寿郎を倒したことで、上弦の鬼の圧倒的な強さで、インパクトを残した。強い鬼になることを至高の領域と考えて、老いによって弱体化する人間を哀れに思い、強者を鬼に勧誘する。戦闘スタイルは鬼として強化された己の肉体のみで戦う。人間だった頃は、病気の父のためにスリを繰り返していた。しかし、罪の意識から父が自殺したことで、自身も罪人として追放される。喧嘩に明け暮れる毎日を送っていたが、素手による武道場の男に拾われた。そこの娘と恋仲になり幸福であったが、隣接する剣術道場によって二人が毒殺された。大切なものを失った悲しみで、剣術道場の67人を虐殺した。

 

モデルになった疫病は『麻疹』

 

感染すると全身に赤い発疹の症状が現れることから赤斑瘡(あかもがさ)と呼ばれていた。感染力が非常に高く、空気感染、飛沫感染、接触感染で人から人へ簡単に感染する。しかも、免疫を持っていない人が感染すると、ほぼ100%発症する。

 

上弦の弐 童磨(どうま)

 

猗窩座よりも後発で鬼になったが、上弦の弐にまで上り詰めた実力者。冷気を操る血鬼術を扱う。人間だった頃と姿が変わらないようで、表向きは教祖として活動しながら、裏では鬼として暗躍している。人間だった頃は特異な容姿もあいまって、教祖であった両親から神童として崇められた。しかし、本人は無神論者で、神なんて信じてない。死後の世界にも興味はない。苦しみから救ってやると言う名目で、人間を食している。

 

モデルになった疫病は『結核』

 

かつては不治の病と呼ばれた呼吸器系の病。風邪のような症状から、数年後には必ず死に至った。その歴史も古く、古代エジプト時代から人間を苦しめた病で、高杉晋作、沖田総司、樋口一葉など、多くの偉人が結核で亡くなっている。

 

上弦の壱 黒死牟(こくしぼう)

 

顔面に三対六つの眼を持つ異形の鬼であり、最強の鬼である。無一郎、玄弥、実弥、悲鳴嶼の4人を相手にしても余力を残す強さを誇る。それもそのはず、元は鬼殺隊であり、作中最強である継国縁壱の双子の兄なのだ。幼少期から圧倒的な才覚と強さを誇る弟に憧れて、鬼殺隊に入隊した。剣を極めていくが、強さと引き換えに命を削っていることに気づく。無惨から勧誘によって鬼となり、永遠の命を手に入れる事で、制限なく剣を磨いた。しかし、60年後に老いた継国縁壱と再会して、交戦するが実力の差はまるで埋まっていなかった。死を覚悟するが、戦いの中で縁壱が寿命死した。

 

モデルになった疫病は「黒死病」

 

こちらも古代から人類を脅かしてる病である。感染すると肌が黒くなることから黒死病と呼ばれた。14世紀頃のパンデミックでは、人類史に残る膨大な被害者を出したことが記録されている。その人数は、約一億。当時のヨーロッパ人口の3分の2が亡くなった。尋常じゃない被害者を出した。