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【ヴィンランド・サガ】登場人物の元ネタ解説

 

アニメ化もされた大作「ヴィンランド・サガ」の登場人物の元ネタ解説的なものでも書いていこうと思います。正直に言うと「ヴィンランド・サガ」と言う漫画の存在を最近まで知りませんでした。アマゾンプライムで無料だったから視聴したんですが、想像以上に引き込まれてしまった。それぞれのキャラクターの葛藤や、手に汗握る戦闘だったりと、毎回いいところで終わるので次の週が待ち遠しかったです。おそらくこのページを開いている方は「ヴィンランド・サガ」を読んだ、見た、聞いた。みたいな人が殆どだと思います。登場人物の元ネタになっている人物や設定を理解しているほうがより「ヴィンランド・サガ」を楽しめると思うので、最後までぜひご覧ください。

 

ヴィンランド・サガ(1) (アフタヌーンコミックス)

ヴィンランド・サガ(1) (アフタヌーンコミックス)

  • 作者:幸村誠
  • 発売日: 2012/09/28
  • メディア: Kindle版
 

 

 

では、よろしくお願いいたします。

 

 

そもそもヴィンランド・サガとは?

 

ヴァイキングが北米大陸を見つけた物語のこと。「赤毛のエイリークのサガ」「グリーンランド人のサガ」この二つの総称を「ヴィンランド・サガ」と言う。漫画「ヴィンランド・サガ」この二つの物語を参考に書かれたようです。原作は正直に言って退屈な話ですが、漫画として上手く落とし込んでいるのはさすがプロの漫画家って感んじる。

 

ヴァイキングとは何者だったのか

 

800年〜1050年の約200年間に西ヨーロッパ沿海部を侵略した武装集団を指す。彼らはゲルマン人とも言われ、海賊的な行為や交易、植民を繰り返す野蛮な略奪行為を繰り返していたとされる。このように書くと悪い奴らのように思われますが、海運業によって沿岸部の交易を円滑にして経済産業を活発化させた一面もあるので、「絶対的な悪」ではありません。むしろ各国の経済を活発化させた「創造者」である。長い年月によって各国に広がったヴァイキングでしたが、キリスト教に改宗すして同化していったことで自然消滅した。

 

登場人物

 

トルフィンのモデル

 

ソルフィン・カルルセフニ・ソルザルソン(970〜??)

 

アイスランドの商人もしくは探検家。レイフ・エリクソンが発見した新大陸ヴィンランドに、約160人を引き連れて目指した。ソルフィンがヴィンランドに向かう前に、レイフの弟ソルスティンとその妻グズリーズはヴィンランドへ向かった。しかし、ソルスティンは失敗してしまい冬にはグリーンランドで亡くなる。それで登場するのが、ソルフィンです。ソルフィンは未亡人となったグズリーズと結婚して1000年頃にヴィンランドに到達しました。ヴィンランドで二人の子供が生まれたことで、アメリカ大陸初のヨーロッパ人が誕生することになる。

 

レイフのモデ

 

レイフ・エレクソン(970?〜1020?)

 

大航海時代にアメリカ大陸を発見したコロンブスよりも500年も先にアメリカに上陸したヨーロッパ人。ヴィンランドを発見して定住を決めた赤毛のエイリークの長男で、父のように探検航海を仕事にした。各地を冒険してヴィンランド(アメリカ大陸)を見つける。定住するのに好ましい大陸であると判断して、数百人を引き連れてヴィンランドに向かうが、先住民との関係が上手くいかなかったので入植を断念する。父の後を継いでグリーンランドの有力者として余生を送った。

 

アシェラッドのモデル

 

アルトリウス

 

ここではアシェラッドではなく、アーサー王のモデルとされるアルトリウスについて書いていこうと思います。なんでも漫画の設定上でアシェラッドはアルトリウスの直系の子孫らしい。ルキウス・アルトリウス・カストゥスは2世紀後半から3世紀前半に実在したとされる古代ローマの軍人である。優秀な軍人だったようで百人隊長からローマ海軍隊長、それでウィクトリアスの隊長に昇格した記録が残っている。このウィクトリアスはブリタニアに駐在して警備をすることが仕事だった。反乱の鎮圧などの活躍を見せたことで、ローマ皇帝から評価が高く、歩兵大隊にまで昇格した。伝説的な軍人である。

 

トルケルのモデ

 

のっぽのトルケ

 

ヨムスボルグ要塞を拠点としたヨムスヴァイキング(傭兵団)の司令官を務めて、後に伯爵になった人物で、伝説的な部分が多い。1011年にカンタベリーを攻めて、大司教を捕虜とした。身代金を要求するつもりだったが、宴会で酔っ払った部下が大司教を殺害してしまったので、トルケルは責任と取らされて傭兵団を追放された。その後はイングランド王のエゼルレッドに雇われることになり、デンマークのスヴェン王やクヌート1世と戦うことになる。戦争に敗北したのでノルマンディー公国に亡命するが、トルケルの武勇とカリスマ性を評価したクヌートはトルケルとの和解を考えた。それで1023年にトルケルはデンマークの伯爵になった。このあとトルケルが歴史の表舞台から消えることになる。1024年頃に亡くなった説もあるようだ。

 

クヌートのモデル

 

クヌート1世(995〜1035)

 

クヌート1世はイングランド、デンマーク、ノルウェーの三国を治めて北海帝国を建国した。功績の大きさから「大王」と評される。1014年に父であるスヴェン王が亡くなるとイングランドの統治を任させることになるが、フランスに逃れていたエゼルレッドがイングランドの王位を回復していた。エゼルレッドはヴァイキングにビビってお金を払っていた無能な王だったので、楽勝で取り返せる。と思いきやエゼルレッドが亡くなり、武勇に優れたエドマンドが王位を継ぐことになった。両軍は拮抗した戦いを見せて、5度の戦いでクヌートは勝利をもぎ取る。休戦協定を結んだ両者はイングランドを二つに分けて統治することになるが、戦いの傷が元でエドマンドが亡くなったので、事実上イングランドを統一した。その後、デンマークを治めていた兄ハラールが亡くなったので、デンマークも継承。クヌートが力を付けていくのを恐れてノルウェーの王が侵攻を開始するが、事前に動きを察してしたクヌートは、返り討ちにしてノルウェーを強奪した。こうして北海帝国を建国した。

 

 

END OF THE PROLOGUE

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