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呪術廻戦の元ネタ解説!今後、重要になる五つの元ネタ

とにかく呪術廻戦が面白い。先生に3人組なんかナルトっぽい‥‥‥‥(普段目隠していて特殊な目を持った白髪の先生、化物を封印された主人公とかナルトやん)かと思ったら、戦闘はハンターハンターっぽいし、ジョジョみたいな謎ポーズもするし、作者が一番影響を受けたのはブリーチみたいだし、ジャンプ漫画らしいバトルものなんだろうけど、ダークな要素もある。

とにかく面白いので、作中に登場する元ネタでもまとめてみようと思った。なんでもかんでも、元ネタを解説をしていたらキリがないので、今回は重要と思われる元ネタをピックアップして、ご紹介していこうと思っています。既に周知になっている情報に、個人的な見解と混ぜながら説明できたらと思う。

ネタバレもあるので、その辺は注意してご覧ください。

 

 

  

宿儺

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主人公の虎杖悠仁に受肉した宿儺は、呪術全盛の時代に実在した怪物で、当時の呪術師が総力を尽くして挑んだが敗北するほどの怪物であると、原作では描かれている。この漫画のキーパーソンであり、最も重大な存在である宿儺の元ネタは日本書紀に登場する両面宿儺だ。

 

両面宿儺は、四本の腕、四本の足、前後に顔を持つ異形の存在として描かれていて、日本書記では、豪族として天皇に討たれたことになっている。しかし、伝承が伝わっている岐阜県の飛騨では、救国の英雄として祀られていることからも謎が多い。もしかすると、飛騨を統治する英雄であったが、政府と揉めて敗れた可能性がある。歴史とは常に勝者の都合で記録されるものだ。宿儺も悪として、記憶されたのかも知れない。

 

作者曰く、神話の両面宿儺と似ていることから宿儺と呼ばれるようになったそうです。完全な復活を果たした宿儺は、四本の腕と二つの口を持っているので呪術師として大変有利である。呪術を極めるとは引き算とされているが、口が二つ、腕が四本あることで、わざわざ掌印や呪詩を省略する必要もない。むしろ常人以上に掌印や呪詩をすることもできる可能性もあるので、かなり強いと思われる。

 

十種影法術

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伏黒恵が使う呪術であり、御三家の一つである『禪院家』相伝の術式が、十種影法術である。そのモデルは十種神宝(とくさのかんだから)だ。二つの鏡、四つの玉、3種類の比礼(スカーフ)と1つ剣で構成されていている。宝には、それぞれの紋様があり、伏黒が使う式神達にも、紋様が刻まれている。
 
そして、伏黒の切り札である「八握剣異戒神将魔虚羅(やさかのつるぎいかいしんしょうまこら)」は、十種神宝のなかで唯一の剣である「八握剣」をイメージされた式神です。八握剣は“悪霊を祓う”力を持っており、魔虚羅の武器も対呪霊に優れた「退魔の剣」を持っています。また、詠唱である『布留部由良由良(ふるべゆらゆら)』は十種神宝の一つであ死返玉(死者を蘇らせる)の力を解放する呪文です。宿儺は伏黒に「やって欲しい」ことがあるようで、ヒロインを救うヒーローのように伏黒を助けたりとお気に入りのようだ。設定上でも十種影法術は完璧に使いこなせた者は、誰一人として存在しないようですし、まだまだ先がある術式なのかもしれません。 
 
どうやら宿儺の目的は、十種影法術のポテンシャルの高さと、伏黒恵に器としての可能性を見出しからだそうです。虎杖のように『檻』ではなく自身が肉体的のアドバンテージ得る『器』としての可能性です。宿儺は虎杖の中で、伏黒が精神的に弱った瞬間を虎視眈々と狙っていたようで、ついに受肉を果たしました。
 
十種影法術のポテンシャルに関しては五条との最強対決で発揮される事になる。
 
 
 

日本三代怨霊

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本編にこれから登場するかも知れない重要なワードの一つが「日本三代怨霊」です。
 
・菅原道真
・平将門
・崇徳天皇
 
この3人こそが三代怨霊であり、日本政府の敵だった、もしくは敵とされたことで、恨みを持って亡くなった人物です。その影響力から、江戸時代の創作に大きな影響を与えました。本編ではイケメン最強呪術師『五条悟』と外伝である『呪術廻戦0巻』の主人公『乙骨憂太』の祖先が菅原道真だそうです。三代怨霊が今後の物語に絡んでくる可能性は充分あると思います。実際、作中では御三家と言われる名門呪術家の一つ五条家が、三代怨霊の祖先なのです。(先刻でもご紹介してますが)なので絡んでくるかと思いきや、他の御三家は三代怨霊とは関係ないようです。言うほど重要ではないのかもしれません。
 

受胎九相図

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明治頃に御三家の汚点『加茂憲倫』が、呪霊と受胎する特異体質の女性を使って、制作した特級呪物が受胎九相図です。元ネタはズバリ『九相図』です。これは死体が腐っていく様を九つの絵で描いた絵画で、名前がまんまキャラクターの名前だったりする。
 
  1. 脹相(ちょうそう) - 死体が腐敗によるガスの発生で内部から膨張する。
  2. 壊相(えそう) - 死体の腐乱が進み皮膚が破れ壊れはじめる。
  3. 血塗相(けちずそう) - 死体の腐敗による損壊がさらに進み、溶解した脂肪・血液・体液が体外に滲みだす。
  4. 膿爛相(のうらんそう) - 死体自体が腐敗により溶解する。
  5. 青瘀相(しょうおそう) - 死体が青黒くなる。
  6. 噉相(たんそう) - 死体に虫がわき、鳥獣に食い荒らされる。
  7. 散相(さんそう) - 以上の結果、死体の部位が散乱する。
  8. 骨相(こつそう) - 血肉や皮脂がなくなり骨だけになる。
  9. 焼相(しょうそう) - 骨が焼かれ灰だけになる。

 

上記三つまではモチーフとなったキャラクターが登場しています。今後の物語の展開に置いて『受胎九相図』は重要なキーパーソンになってくると思われる。彼らは兄弟として強い絆で結ばれていて、脹相に至っては長兄としての認識が強く、自身の能力によって主人公の虎杖が兄弟であると、確信するのだ。虎杖は、驚異的な身体能力、何千年間も現れなかった宿儺の器と、謎が多い。今後はどうなるのか?

 

どうやら「受胎九相図」の四番以降は、受肉することもできないほどに弱い存在のようで、全ては虎杖が取り込んだ可能性があるようです。そして、虎杖の存在は、元凶である羂索が前身の肉体である虎杖香織の肉体を要いて、自ら出産した子供であることが判明しました。「宿儺の器」としての役割があると語られているが、宿儺自身が言及するように実際は「檻」であることからもオーバースペックでした。伏黒恵のようにただの「器」として、受肉するだけならポテンシャルの高い術師で賄えた可能性もあります。

 

なので、虎杖の真の役割は宿儺を超える怪物の『器』を想定しているのではと考えられる。また生前の宿儺はピンク色の髪をしています、虎杖も同様にピンクであることからも血縁関係があることも考えられるかも。

 

 

蘆屋貞綱

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 芦屋貞綱は平安時代にシン・陰流を創設した人物で、門弟を守るために簡易領域を考案したりした。数千年前の人物なので、作中では登場しませんし、実在しない人物です。
 
しかし、モデルとなったと思われる人物がいます。それは『蘆屋道満』です。安倍晴明とライバル関係にあった「悪の陰陽師」で、安倍晴明との一騎討ちに敗北して、一時的に弟子となった。芦屋道満は復讐のチャンスを伺っていたようで安倍晴明との妻を寝取ったりと悪行を重ねた。安倍晴明は憤慨して、再び芦屋道満と、一騎討ちを行うことになった。
 
安倍晴明の師が書いた書物を盗んでいた芦屋道満は、数々の呪術を体得していたので強い。ついには安倍晴明は敗北して殺されてしまいました。その師匠によって安倍晴明は復活して、芦屋道満は処刑されることになります。
 
と言った感じで、芦屋道満は悪の陰陽師として描かれているので、そのモデルである芦屋貞綱が、ラスボスの可能性もあるかもです。ちなみにですが、『宿儺』とは古代日本に置ける称号の一つである。一部の古文書では安倍晴明のことを『安倍宿儺晴明』と紹介されているようです。もしかしら、作中の宿儺と芦屋貞綱はライバル関係だった可能性もあったかと思うと、面白いですね。
 
復活した宿儺は去り際に、「播磨の術師に似てる」と虎杖を子馬鹿にします。この播磨の術師はおそらく芦屋貞綱を指していると思われる。
 

 

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