ギルガメッシュとはどんな人物?
歴史上、最も古い物語「ギルガメシュ叙事詩」の主人公こそがギルガメッシュです。国王である人間の父と、女神である母とのあいだに生まれ、三分の一が人間、三分の二が神である半神半人と言われています。神々から、知能、美しさ、雄々しさを与えられ、容姿に関しては完璧に造られました。それだけではなく、200キロを越す武器を扱える剛力でもありました。性格は極めて人間的だったと言われています。感情の起伏が激しく、喜怒哀楽がはっきりしていた。
イメージ通り? 暴君だった
生まれながらにして人間を越えてるばかりではなく、財力、権力を持ち合わせていたので、そりゃあ性格に難があるものです。ギルガメッシュは初夜権を奪うなどやりたい放題だったので、民から暴君として恐れられていました。
親友との出会い
そんなギルガメッシュの行いをよく思わない神は、ついに動きます。粘土を使ってギルガメッシュと同等の力を持ったエンキドゥと言う野獣を作り出しました。生まれたばかりのエンキドゥは森の獣達と、同様に水を飲み、狩りをして森の王として君臨していましたが、狩人の策略によって野獣性を失ってしまいます。その変わりに、知性と思慮を授かり、人間に近づいていきました。その過程で、自分と同様の力を持つギルガメッシュの存在を知ります。
こうして神の思惑通り、ギルガメッシュとエンキドゥは激しい戦いを繰り広げました。最後には互いを認め合い親友となることで、ギルガメッシュは今までの行為を改めて民に慕われる王になりました。
フンババ討伐
北方の森にはフンババと呼ばれる杉を守る怪物がいました。人間が杉を切ろうとすると、フンババは火や毒を吐いて邪魔をしていました。ギルガメッシュは話を聞くと退治に乗り出しますが、エンキドゥが強い拒絶を見せます。これはフンババこそが、自然災害そのもので人間では太刀打ちができないからだとされています。ギルガメッシュは神の力を借りてフンババを退治することに成功しますが、災難はここからでした。
フンババを退治したことでギルガメッシュは、女神イシュタルから求愛されますが、これを断ります。このことに激怒したイシュタルは仕返しに使いを送りました。使いとの戦いの果てにエンキドゥは罹患してしまい、神々は死を定めました。
はじめて「死」と直面したギルガメッシュは恐怖して、生について葛藤します。
不死を求めて旅へ
死を恐れたギルガメッシュは死の真相を知る旅に出ます。行く先々で「人は死ぬものである」と告げられますが、ギルガメッシュは頑固として受け入れませんでした。諦めなかったギルガメッシュは死の真相を知るウトナピシュティムと出会います。六日と七晩のあいだに眠らなければ死の真相を教えてくれると言われましたが、ギルガメッシュは達成することができませんでした。ギルガメッシュの落胆した様子から、ウトナピシュティムの妻が不老不死の薬草のありかを教えてくれます。ギルガメッシュは薬草を採取すると歓喜して帰国しますが、不注意で薬草を蛇に食べられてしまいました。
まとめ
死の真相にたどり着きましたが、最後まで理想を叶えることはできなかったギルガメッシュに、どこか人間臭さを感じました。
簡単な解説なので詳しいことは「ギルガメシュ叙事詩」を是非読んでください。
最後までありがとうございました。