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【セミラミス】毒にまつわる古代の女帝について

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セミラミスは世界最古の毒殺事件を起こした女性と言われている。なんやけど、実際はよくわかりません。セミラミスは紀元前800年頃に実在した女王サンムラマートをモデルにした架空の人物のようで、史実と空想が混在した存在だからです。例えばセミラミスは世界の七不思議の一つ「バビロン空中庭園」を造らせたとされていますが、これは伝説上の話であって、実際は全くの別人が造らせたものだったりします。

 

まあ、とにかくセミラミスにはモデルが存在しますが、神話の登場人物である認識でいいかと思う。と言うことを念頭に置いて頂いて欲しい。では、セミラミスをご紹介していこうと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

誕生

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セミラミスは女神と人間の間に産まれた子供とされていますが、誕生すると直ぐに捨てられてしまいました。なんでも母である女神は、神アフロディーテを怒らせてしまい「若い信者に情愛を抱く」と言う呪いをかけられた。こうして産まれたのがセミラミスだったりする。女神は信者と関係を持ったことを深く後悔して、自身を恥じた。それで湖に身を投げてしまう。産んだばかりの子は湖の岩場で放置されることになる。それでどうなったかというと。鳩に育てられたみたいです。なんでも鳩が街からチーズやらを盗んでは食べさせたり、沢山の鳩が集まって赤子を温めた。生きながらえた赤子は街の人に拾われて、王室の羊飼いに引き取られた。それで「鳩」を意味する「セミラミス」と名付けられた。

 

成長して女帝になる

 

成長したセミラミスは優れた美貌と並外れた智謀を持つ才媛となった。その噂を聞いてか王室裁判所のシリア総督オンネスに求婚されてセミラミスは承諾し、二人の子供に恵まれながら幸せに暮らした。オンネスはセミラミスの助言をよく聞いてたので、仕事を上手くいき何不十ない生活が続くと思いきや、一変する出来事が起こった。

 

戦争が起こったのだ。二人が住むアッシリアはバクトリアの侵攻を受けてオンネスも前線に向かうことになった。オンネスは戦争が長引くとセミラミスに会いたくて会いたくてしかたがなくなった。セミラミスにぞっこんだったんです。それで男女の判別がつきにくい格好をセミラミスにさせて、戦場に向かわせた。セミラミスは戦場に付くと、敵軍の陣形や地形を把握して、欠点を見つける。セミラミスのアドバイスは的確だったので戦争に勝利できた。

 

この活躍はアッシリアの王も知ることになる。褒美を与えることにした王でしたが、セミラミスの美貌に魅了されてしまい、オンネスにセミラミスを要求したきたのだ。王は「娘をやる」と言うが、オンネスはセミラミスを愛している。しかし、王への忠誠とセミラミスへの愛の板挟みになったオンネスは狂気に満ちてしまい自害を選んだのだ。こうしてセミラミスは王と結婚して后になり、息子を産むことになる。婚姻の数日後には王が亡くなり、セミラミスは女帝になった。

 

ただ王の死因は毒であったとされている。セミラミスはオンネスを殺されたことに深い憎悪を抱いていて、それで毒殺を考えたとされる。もし真実なら歴史上最古の毒殺事件とされるそうです。

 

女帝となって

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女帝となったセミラミスは前王の功績を超えることを誓った。まず世界中から熟練の職人と200万人の男を集めて、大都市の建設を計画する。長大な城壁や塔、橋、宮殿、寺院、ペルシアやアジア方面にも道路設備行い巨大な都市を築いていったのだった。エジプトの神殿に訪れたときにセミラミスは神託を得た。内容は「息子が謀反を企てときが彼女の最期となる」みたいな内容だったようです。

 

しばらく平和な時間は過ぎていくが、セミラミスは領土の拡大を思い描くようになり、世界最大規模の国と言われていたインドに侵攻することを決めた。3年と言う長い年月をかけて準備したセミラミスは、300万人の兵士を引き連れてインドに侵攻した。一時は10万人の捕虜を得るなどの勝利を収めるが、インドの象を使った猛攻に次第に追い詰められるようになる。結果的に3分の1の兵士を失ったセミラミスは捕虜を開放して、国に帰ることになった。

 

戦争に大敗した後、神託通りに息子が陰謀を企てた。セミラミスは息子を処罰することなく、寧ろ「国家は息子に従うように」と言葉を残して姿を消したと言う。セミラミスは42年間も女王として君臨して、62歳で亡くなったそうです。

 

最期

 

最期にモデルになったサンムラマートについてテキトー解説

サンムラマートは(紀元前811〜紀元前808)アッシリアの王妃で王が亡くなったことで息子が成長する5年間だけ、摂政として国を統治した。彼女が統治した頃は、国が不安定だったのが、この時代を立派に統治したことを考えると優秀な女性だったと思われる。