チキンのネタ倉庫

歴史、事件、雑学、エンタメを適当に紹介するブログ

本当にあったの? 現実で起きた密室殺人事件10選。

密室は推理小説で、定番になっています。

 

フランスで実際に起こった密室殺人が、解決することなく捜査が打ち切られてしまった。

 

そのことに、推理作家のエドガー・アラン・ポーが感化されて、密室トリックを題材にした「モルグ街の殺人」が執筆されることになる。ここから推理小説のカテゴリに密室が加わったことが言うまでもないと思う。

 

推理小説として定番になった密室ですが、現実でも起こっているのだろうか? 

 

今回は実際に起こった密室殺人の10の事例を集めました。未解決事件が多くなってしまいましたが、密室は密室でも、どれもパターンが違います。なんらかの参考であったり、楽しんでもらえたと思います。

 

 

 

 

チャーリー密室殺人事件

 

1986年にアメリカのコロラド州で起こった密室殺人事件。深夜の2時頃にチャーリーが拳銃を片手に自室でうつ伏せで倒れているのが発見された。

 

部屋は施錠されていたので、隣人の協力でドアを蹴破って中に入った。事件は自殺として片付けられるが、不審な点がいくつかあった。室内にはチャーリーの持ち物とされるショットガンが見つかり、さらに弾痕は後頭部に見つかったのだ。自殺なら普通はこめかみなど、手が届きやすい部位を撃つはずだ。それにうつ伏せ状態。事件は一旦幕を閉じるが、娘のサラの供述で再調査が始まる。

 

犯人は母であるジャッキーだった。この夫婦は過去に離婚をしていて、再婚したとはいえ仲がいいと言い難かった。そこでジャッキーは自殺に見せかけて殺して、保険金をもらう算段を考えた。チャーリーに睡眠薬入りの食事を与えて、布団を被ってうつ伏せで眠っていたチャーリーの後頭部を撃った。施錠付きのドアノブも事前に購入して取り付けていたものだった。しかし、裁判の結果でジャッキーは無罪を言い渡される。物的証拠だけでは、有罪にできなかったようだ。

 

 

秋田山荘事件

 

1962年の昭和の日本が舞台。会社が所有する山荘で火災が起きた。焼け跡から10人の遺体が見つかり、二人の遺体からは頭部に外傷が発見された。犠牲者達はスナックで飲んでいたが、深夜に移動して山荘で飲み会を再開した。山荘は以前から使われていたようで、主催者は慣れた手つきで風呂を沸かして、全員は風呂に入ったと思われる。

 

その後、何が起きたのか午前の10時頃に通報があり、山荘は全焼。10人の遺体が発見された。この不可解な事件はこぞって取り上げられて不倫関係にあった若い女性が火を放ったなど憶測が飛び交う。新聞社が推理作家に事件の真相を伺うと、この記事が話題となり、各社は推理作家の説を記載したことで社会現象にまで発展した。

 

警察の調査が進んでいくと、被害者達は火事が起こる前に亡くなっていたことがわかった。

 

事件の真相はガス漏れによる事故である。当時はプロパンガスによって湯を沸かすシステムが復旧し始めたばかりだった。注意するべきなのは、沸かし終わったらガス栓を閉めなければならない。それを怠ったことが火災に繋がったようだ。不運なことに業者の手違いで家庭用ではなく業者用のプロパンガスが使われていたのも事故の要因と思われる。

 

エレガントホテル密室殺人事件

 

2010年のアメリカ、テキサス州のエレガントホテルで、フレニケンがうつ伏せで死亡しているのが見つかった。

 

警察が捜査を始めると、寝巻き姿で発見されたフレニケンに表面上に外傷はない。しかし、遺体を調べると、血痕はないが、あばらは折れていて、内臓と心臓が破裂していた。医者の見解によると、車に轢かれるくらいの衝撃を受けなければこうはならない。と言うのだ。

 

室内で争った痕跡はなく密室であった。さらに調査を進めていくと、隣の客が12時頃に咳を聞いたと言うのだ。ただしこれは虚言であることがわかる。

 

フレニケンは9時頃に亡くなったと推測されて、8時頃にブレーカーを落ちて、冷房が効かなくなっていた。フレニケンは巨漢で相当の暑がりなので、冷房が効かないなんて耐えられるわけがない。8時半頃にはブレーカーは回復したようだが、遺体が発見された時に冷房が付いていなかった。

 

なら、どうして隣の脚はわざわざ嘘は付いたのだろうか?隣の客は三人組の電気整備士で彼らを調べると「揉めていた」と証言を得た。彼らに何があったのか? さらに客室を調べると、小さな穴を発見した。

 

事件の犯人は三人組の電気整備士であった。彼らは酒に酔って遊びで、銃を発砲したのだ。弾丸が偶然にも隣の客室で寝ていたフレニケンに命中して、命を落とした。

ではなぜ血痕がなかったのか。フレニケンが太っていたので、脂肪で弾痕が塞がってしまったことが事件を難解にしたのだった。

 

イシドール・フィンク

 

1929年のアメリカ、ニューヨークでクリーニング屋の店主であるイシドール・フィンクが殺害された。遺体には胸に二箇所、手首に一箇所の撃たれた痕跡があった。

 

さらに施錠がしっかりされていたので、密室殺人事件である。隣人が争ったような音を聞いて駆けつけると施錠がされていので中には入れなかった。玄関上の小さな窓だけが、蝶番が壊れて中には入れたので小さな子供に入ってもらってに中に入れたようだ。

 

物取りではないようで荒らされた痕跡はない。治安が悪い地区であったことからフィンクは日頃から施錠をしっかりしていたので、全ての窓、扉がロックされたいた。

 

またフィンクは真面目な人間で女の出入りも、憎まれるようなこともなかったと言う。強盗事件の可能性もない。ニューヨークではギャングにみかじめ料を払う風習があったが、フィンクにはそのような交流はなかった。

 

また手の銃槍には火傷があったので至近距離で放たれた可能性が高い。しかし室内で銃は発見されなかった。唯一開いていた蝶番が壊れた窓は、小さな子供が入るので、精一杯のサイズだった。この事件は未解決事件として幕を閉じている。個人的には隣人が怪しい。

 

アルフレッド・ルーヴェンシュタイン失踪事件

 

1920年代のアルフレッド・ルーヴェンシュタインが民間航空機で行方をくらました。

 

ルーヴェンシュタインは、自身の銀行を立ち上げて、世界三位の大富豪にまでなった成功者である。1928年にルーヴェンシュタインは自家用機に乗り込んで、ベルギーを目指した。パイロットや整備士、秘書、世話係を合わせると6人の同乗者がいた。

 

ルーヴェンシュタインがトイレに向かうが、15分経っても一向に出てこない。不審に思った世話係がトイレを無理やり開けると、そこには誰もいなかった。

 

ルーヴェンシュタインは上空で行方不明になったことを意味した。のちにルーヴェンシュタインの遺体はフランスの海で発見されることになる。彼の死によって銀行の株価が下落して、多くの株主が財産を失うことになった。

 

遺体には争った痕跡がない。トイレには室内からの入口と外からの出入り口があったので、航空中に外に出ることは可能ではあったようだ。しかし、後開閉を防ぐために、外気圧で、ロックがかかるようになっていた。もし開けるなら屈強な男数人がかりでないと開けることができない。なので自殺はあり得ない。

 

しかし、ルーヴェンシュタインには裏の顔があった。アメリカのマフィアとの麻薬取引、妻との確執など、ルーヴェンシュタインの死を望む声があった。この事件は未解決事件となっているが、最も現実的な犯行は、乗組員の全員での共同での殺人だろう。

 

エリザベート暗殺事件

 

 

1898年にオーストリアの皇后であるエリザベートが旅行中に宿泊していたホテルで亡くなったことが確認された。部屋は密室状態で、果たしてエリザベートに何があったのだろうか。

 

その日の足取りを遡っていくと事件はあっさり解決した。湖の近くで男に胸辺りを刺されていたのだ。エリザベートは倒れて、近くにいた人に助けられた。

 

この時エリザベートは、侍女に「胸辺りを殴られただけです。腕時計が目的だったのでしょう」と自身が刺されたことに気付いていなかった。傷があまりにも小さかったので、痛みも殆どなかったのだろう。

 

その後に蒸気船に乗ってから体調を崩してしまい、ついには倒れてしまった。侍女が慌ててコルセットを緩まして、やっと出血していることに気付いたのだ。「何が起きたの?」とエリザベートは一言だけ呟いて意識を失う。

 

侍女は身分を明かして早急に宿泊していたホテルに向かった。医者は呼んだが既に手遅れで、亡くなったことが確認された。こうして密室のような状況が出来上がったようだ。

 

この時代は王侯貴族と労働者の格差問題が浮き彫りになったことで、社会問題にまで発展していた。この被害者が自室に戻ってから亡くなったことでセルフ密室を作り上げた偶然のトリックは有名な推理小説でも使われているらしい。

 

寝屋川夫婦殺人事件

 

1975年の早朝に襲われたと被害者である夫婦の妻が通報して事件が発覚した。

 

通報を受けた警察は玄関が施錠されていたので、隣人の部屋から侵入することになり、部屋は密室状態だった。

 

夫婦は共に斧で切りつけられていて、翌日に夫は死亡、妻は指や足首を切断されていて、警察が到着する前に死亡していた。ベランダや窓から侵入した痕跡がなく捜査は難航していた。

 

犯人はタクシーの運転手である。一年くらい前に偶然にも客が鍵を忘れていたのだ。運転手は調べてマンションまで向かうが、中学生と高校生息子がいる5人家族であることを突き止めて、鍵を返さなかった。

 

時間が経つと運転手は失業保険の不正受給と愛人に金銭的援助を申し込まれて、金のやりくりに悩む。

 

そこで思い出したが以前に拾った鍵であった。三人の男を想定して斧を持ってマンションに向かうが、五人の家族は既に引っ越していて、若い夫婦が住んでいた。

 

初めに夫を切りつけて致命傷を負わせると、妻の指や足首を切断して金銭のありかを吐かせたのだ。

 

盗んだクレジットカードの使用で、足取りが判明した運転手が逮捕された。「チェーンがかかっていたら犯行に及ばなかった」と逮捕された運転手は身勝手な発言が目立った。

 

リチャード・ランセリン・グリーン密室殺人事件

 

 

この密室殺人事件も未解決事件とされている。2004年にリチャード・ランセリン・グリーンが自宅のアパートでうつ伏せになって殺害されているのが発見された。首に巻いた靴紐を木製のスプーンで締め上げて殺されたようだ。事件は他殺であると調査が進められた。

 

被害者であるグリーンはシャーロック・ホームズの熱心なファンで、作者であるコナン・ドイル専門の作家だったのだ。グリーンはコナン・ドイルの伝記を書き上がる夢を持っていて、ドイルの親族とも仲が良かった。

 

親族が亡くなるとコナン・ドイルの資料がオークションで売却されることになってしまう。グリーンはアメリカに渡るよりも、イギリスの図書館に渡るべきだと考えた。

 

もし個人に売買されてしまうと二度と全ての資料を拝見することは、難しいことになる。グリーンはオークションの反対運動を開始した。反対運動が始まるとグリーンは誰かにつけられているとか、盗聴されていると、周囲に漏らすようになる。そんな中で殺人事件が起きた。

 

部屋には無理矢理入ったような痕跡もなく完全な密室状態で絞殺されていた。またベッドの傍にはジンのから瓶が転がっていた。グリーンはワインの愛好家なのでジンを飲むことなんてない。

 

未解決事件として処理されてしまっているが、一説には自殺の線が強いらしい。ホームズの短編小説には、「ソア橋」と言うものがある。この短編小説は、浮気をされた妻が夫の浮気相手に殺されたように見せかけて自殺するみたいなトリックが行われる。

 

他殺に見せかけた自殺を世界で初めてやってのけた推理小説なのだ。グリーンもこの小説を模範して、オークションの賛成側の人間に殺されたように仕向けたのではないかと推測されている。

 

しかし、皮肉なことにホームズの親族は亡くなる前に資料の殆どがイギリスの図書館に寄贈することを決めていたのだ。オークションで売買される資料は大した内容ではなかった。

 

レティシア・トゥロー地下鉄殺人事件

 

舞台は1937年のパリ。レティシア・トゥローがパリの地下鉄の車両内で死体となって発見された。レティシアは地下鉄に乗り込むと、90秒も経過しないうちに次の駅では刺殺されたと思われる。地下鉄という密室。この事件は未解決事件となり、現代も真相は謎である。

 

被害者であるレティシアを調べていくと、彼女はイタリア出身で仕事を求めて家族でフランスに移住していた。レティシア自身も昼は工場で、夜はダンスホールで、一日中働いていたようだ。

 

また彼女には複数の男と関係を持っていたようなので、情欲犯罪の可能性が示唆された。

 

しかし、レティシアにはさらなる秘密があった。イタリア大使館に頻繁に出入りしていたようで、彼女の正体がスパイであることがわかったのだ。つまり彼女はスパイとしての顔を持っていて、敵対組織に暗殺された可能性が高いことがわかった。

 

ガレス・ウィリアムズの変死事件

 

2010年のロンドンの高級住宅街の一室でガレス・ウィリアムズが、変死体で見つかった。

 

なんと裸で旅行鞄に詰められていたと言うのだ。浴室で発見された旅行鞄は、南京錠で外側からロックもされていた。浴室内には以前の住居者の指紋が検出されるなど、指紋を消した痕跡はなく、南京錠にも指紋を検出することはできなかった。

 

ガレスのパソコン履歴から狭い空間で性的な興奮を得る特殊な性癖の持ち主であることがわかると自分で鞄の中に入って南京錠をして出られなくなり事故死したのではと、事件は終結した。

 

しかし、検証を繰り返した結果、鞄の中に入って自分で南京錠をかけるのはかなり難しいとこがわかってくる。事件から2年後には何者かによる介入があったことが発表された。とは言え、ガレス・ウィリアムズは英国秘密情報部、通称MI6の暗号解読員だったので、もしかしたら殺害された可能性もあるようだ。

 

 

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