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『名探偵ポアロシリーズ』マイナーだけど個人的なおすすめ5選

ミステリー小説がブームになると数々の名探偵が生まれました。その中でも取り分け有名なのが、アガサ・クリスティーが生んだ「エルキュール・ポアロ」ではないでしょうか。今回は灰色の脳細胞を駆使する自称世界一の探偵であるポアロシリーズの個人的にはおすすめを紹介していこうと思います。ただし、あんまり有名ではないものに厳選するつもりです。「アクロイド殺し」「オリエント急行の殺人」「ABC殺人事件」は紹介しません。この三冊は最も有名で、読んでないなら鉄板でしょう。だけど、僕はそれ以外の話を紹介したいと思っています。

 

 

 

五匹の子豚

 

五匹の子豚 (クリスティー文庫)

あらすじ

カロリン・クレイルが画家である夫アミアスを殺害した罪で終身刑の有罪判決を受けた16年後、彼女の娘カーラ・ルマルションがポアロを訪ね、事件の調査を依頼する。カーラは21歳のとき、母から無実を訴える手紙を受け取り、それが真実だと信じていた。ポアロは彼女の依頼を受諾する。

 

かつて母は父を毒殺した。時を得て二十歳になったカーラは、母から無実を訴える手紙が届く。母が既に獄死している。結婚を控えていたカーラは、母と父の間に何があったのかポアロに調査をお願いした。15年以上も昔の事件を調査していくと、五人の関係者が浮かんでくる。手記のスタイルでそれぞれの視点で語られていく事件当日の真実。母は一体誰を庇ったのか? バラバラに散らばったヒントが、最後の最後で真実を導く。多分、あなたは騙される。

 

 

メソポタミヤの殺人

 

メソポタミヤの殺人〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫 クリスティー文庫 12)

 

あらすじ

看護婦のエイミー・レザランは、イラクのアッシリア遺跡の調査隊を率いるライドナー博士から、妻ルイーズの付き添いを頼まれる。ルイーズは神経症で誰かに殺されると怯えていたのであった。レザランはルイーズから、死んだはずの前夫フレデリック・ボスナーから脅迫状が届いたことを打ち明けられる。

 

死んだはずの夫から脅迫状が届いていた女性が撲殺された。少年の証言で宿には誰も出入りをしていなかった。と言うことは内部の犯行である可能性が高い。この小説の恐ろしいことは、元夫の執念です。元夫は戦争で行方不明となり、死んだことになっていたが、実は生きていて女性の近くにいたんです。果たしてそれが誰なのか。犯行方法よりも、動機の方が恐ろしい。

 

 

ポアロ登場

 

ポアロ登場 (クリスティー文庫)

 

ポアロの短編集。相棒ヘイスティングスの視点でポアロとのちょっとした事件を解決していく。何かとヘイスティングスは不便で。あくまでもポアロの引き立て役になってしまっているのは、かわいそう。回想形式で若い頃のポアロが真相に辿り着けなかった話だったりと、一冊はいろんな話を楽しめる一冊です。

 

 

 

死との約束

死との約束 (クリスティー文庫)

 

あらすじ

エルサレムを訪れたポアロが耳にしたのは、「いいかい、彼女を殺してしまわなきゃいけないんだよ」という男女の囁きだった。やがて、ヨルダンの古都ペトラを舞台に殺人事件が起こる。

 

殺人を予告する男女の会話を偶然にもポアロが聞いたところから物語が始まる。中東を訪れたポアロは宿泊先で、子供達を支配する老婦人と知り合う。言いなりの子供たち、その奥さん、保母、元老議員。そして予告通りに旅行の最中で老婦人が殺害された。誰が殺害をしたのか。この小説はマイナーですが、三谷幸喜によって日本でドラマ化もされています。

 

 

杉の棺

 

杉の柩 (クリスティー文庫)

 

あらすじ

婚約中のロディーとエリノアの前に現われた薔薇のごときメアリイ。彼女の出現でロディーが心変わりをし、婚約は解消された。激しい憎悪がエリノアの心に湧き上がり、やがて彼女の作った食事を食べたメアリイが死んだ。犯人は私ではない!エリノアは否定するが…嫉妬に揺れる女心をポアロの調査が解き明かす。

 

結婚を約束したロディとエレノアではあったが、ロディが叔母に仕えていたメアリーに恋をしてしまって別れることになる。そんなかで叔母が亡くなり、エレノアは多大な財産を相続した。しかし、エレノアとメアリー、看護婦のホプキンスで昼食を取ることになると、メアリーだけが毒殺された。動機が十分にあるエレノアは逮捕されてしまう。そんな絶望的な状況でポアロが立ち上がる。アガサ・クリスティーはポアロ以前に、恋愛小説を書いていたので、本来のやりたい要素にポアロを混ぜたのかなって感じです。