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【オリオン】実直で誠実? 恋を邪魔される英雄について

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冬の夜空を彩る定番中の定番、「オリオン座」。冬の大三関係の一つとして、見つけやすく学校の授業でもやっていると思うので、知名度は高いのではないでしょうか? それでもオリオン座のモデルになったギリシア神話の英雄オリオンの物語を知らない人は多い(じゃ、ないんかな?)。

 

オリオンは海神ポセイドンの子供とされていて、死後に天に召されて星座となった人物です。タイトルで英雄と紹介させてもらっていますが、あんまり英雄らしいエピソードはありません。どちらかと言うと、可愛そうで悲劇的、時に傲慢で、引き立て役な人物とも言えます。そんなオリオンは恋をしても、神々に邪魔されまくり上手くいきません。今回はいまいちパッとしないオリオンをご紹介していこうと思います。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

オリオンの最初の恋

 

オリオンは海の神ポセイドンの子供とされています。(母親については諸説あるので割愛)背が高く、稀にみる美貌を持っていたようです。背に関してですが相当高いようで、時に巨人とも表現されるくらいの大男で、狩りを得意としていました。美青年だったオリオンですが、最初の妻が結構な傲慢だったようで、「私はヘラよりも美しい」と豪語してヘラによってタルタロスに落とされてしまいました。妻を失ったオリオンは放浪の旅に出ることになります。

 

騙される二度目の恋

 

放浪の末にキオス島に辿り着いたオリオンは島の王の娘メロペーに一目惚れした。狩りが得意だったオリオンは島の獲物を狩って、献上することでメロペーに振り向いて貰おうと努力をします。そして、ついに結婚の承諾を得ることになります。

 

しかし、メロペーは結婚する気はありませんでした。しつこいのでしょうがなく言ったようで、王である父はオリオンの殺害を企てました。それで、獅子退治をオリオンにさせることにしました。島を荒らし回っていた獅子は頑丈な毛皮を持っていたようでとても強い。王は獅子を退治することができたら、結婚を承諾すると条件をつけるのでした。王はオリオンの死を望んでいましたが、オリオンは簡単にのし遂げてしまい獅子の毛皮を王に贈ったのでした。

 

結婚をさせるつもりがなかった王はオリオンとの約束をたぶらかし続けるので、オリオンは我慢ができなくなりメロペーに力づくで関係を求めてしまったのです。これを聞いた王は激怒してオリオンを泥酔させて両目を抉って海辺に捨ててしまったのでした。どっちもどっちですが、自由に身動きが取れなくなったオリオンは途方に暮れるのでした。

 

暴走する三度目の恋

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盲目となったオリオンは神託を受けて目の治療を可能とする太陽の館の存在を知り、東へ向かうのでした。とは言えオリオンは盲目なので、1つ目の巨人キュクロプスが打つ槌の音を頼りに歩きだして、やっとの思いでヘパイストスの工房に辿り着いたのでした。哀れに思ったヘパイストスは弟子であるケーダリオンに太陽の館への案内を指示します。オリオンはケーダリオンを肩に乗せて太陽の館に向かい無事に目の治療に成功するのでした。その後オリオンは盲目にされた復讐をしようとしますが、上手く行きません。

 

諦めたオリオンは女神エオスとの恋に夢中になりました。さらにオリオンはアトラスの娘プレイアデス七姉妹を追い回すなど、すっかりプレイボーイになっていきました。

 

そんななかで異変を感じる神がいました。女神エオスの仕事は夜明けを告げることなんですが、オリオンと会っているので仕事がサボりがちになってしまい朝がこない。それを不審に思った狩人の神アルテミスはエオスの宮殿に向かいオリオンと出会うのでした。

 

アルテミスとの四度目の恋

 

オリオンは遊び過ぎたと自覚あったのでしょう。狩りに専念すること選び、狩りの女神アルテミスと一緒に狩りをする生活をするようになりました。似た者同士である二人が恋に落ちるまでに時間はかからなかった。神々の間でも二人の関係は有名になり、二人は結婚を考えるようになりました。オリオンはやっと運命の人に出会ったのです。

 

しかし、これを面白く思わない神がいました。アルテミスの双子の兄アポロンは、処女神であるアルテミスの結婚に猛反対して、乱暴な男であるオリオンを嫌った。説得に聞く耳を立てないアルテミスに、アポロンは強行手段にでるのでした。

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アポロンは毒蛇をオリオンに放った。驚いたオリオンは海の中に逃げて頭だけを出して歩く。そんななかでアポロンは、遠くで辛うじて見えるあの島を矢で射ってみろとアルテミスを挑発するのでした。アルテミスを挑発に乗って見事に島を射抜くのですが、その島と言うのはオリオンだったのです。あまりにも遠いのでアルテミスはオリオンだとわからなかったのだ。オリオンは愛人の手によって亡くなってしまったのです。

 

最後に

 

アルテミスは深く悲しみオリオンを生き返らそうとします。蘇生を可能とするアスクレピオス、冥王ハデス、父でる全知全能の神ゼウス、にオリオンの蘇生を頼みますがことごとく反対された。せめてもの願いとしてゼウスによってオリオンは星座となったのでした。

 

以上ギリシア神話の英雄オリオンのご紹介でした。最後までありがとうございます。